人工妊娠中絶

「月経が予定通り来ない・妊娠したかも」と思ったら、まず妊娠検査薬を購入・検査をした上で、産婦人科を受診し、妊娠の診断が必要です。「産まない」選択肢は女性のおかれた状況により、女性自身をまもるための手段として母体保護法で認められています。予期しない妊娠でとてもご不安だと思います。まずは当院を受診し、医師に妊娠継続についてご相談ください。術後合併症として、出血・子宮内容遺残・子宮穿孔などがあげられますが、合併症が起きないよう、留意して院長が責任をもって手術をおこないます。

予約枠が空いていれば予約をおとりいただいての受診が望ましいですが、予約枠がしばらくあいていない場合、予約外で受診していただいても大丈夫です。

手術前後の流れについて

来院回数

術前検査、手術、術後診察の計3回は必ず来院が必要です。術前検査の日に子宮内妊娠が確認できなければ、子宮外妊娠の否定のため、日にちをおいて再度超音波検査目的に来院が必要です。

術前検査　(費用:初診料込み15,400円)

・超音波検査による妊娠週数の診断、子宮頸部細胞診、淋菌・クラミジアPCR、血液型・感染症・貧血・肝機能の採血
・別日に追加で超音波検査が必要になった場合5,280円が別途かかります。
・術前検査での異常を認める場合、人工妊娠中絶とは別に精密検査や治療の費用が掛かってきます。

対象

・妊娠12週未満の方

手術費用

・妊娠10週未満：110,000円
・妊娠10週以降12週未満：132,000円

麻酔法

・静脈麻酔+局所麻酔

手術方法

・事前の頸管拡張処置不要
・手動吸引法（manual vacuum aspiration:MVA）：柔らかいプラスチック製のカニューレで子宮内容物を吸い出します。先が柔らかくしなるので、子宮穿孔、内膜癒着などの合併症が少なく、愛護的な手術が可能です。

同意書について

・既婚・事実婚の方は、妊娠の相手にかかわらず、母体保護法の定めより原則として配偶者の同意が必要です。ただし、DVや事実上婚姻関係が破綻している場合など例外がみとめられるケースも存在します。
・未成年の方は、保護者の同意が必要です。

その他の費用

・術前検査でRh血液型がマイナスの場合や、性感染症が陽性の場合には別途費用がかかってきます。
・抗ヒト免疫グロブリン筋注用：26,400円

手術の流れ

食事や飲水には制限があります。詳しくは術前検査の日にご説明します。
当日来院後、お会計をします。手術費用はクレジットカード、電子マネーなどお好きな決済方法にてお支払いが可能です。
回復室にて、術衣に着替えます。
内診台にご案内し、静脈確保後に麻酔・手術の流れになります。麻酔～手術を含めて15分程度の見込みです。
回復室にて休息し、麻酔から覚醒後帰宅できます。術後はふらつきなどが残る方がいらっしゃいますので、自動車や自転車の運転は絶対にやめましょう。公共交通機関での帰宅の場合には、付き添いの方が同伴されることをおすすめします。

術後健診

術後1週間で術後診察を行い（無料）、問題がなければ、低用量ピル・ミニピルを処方、ミレーナの挿入が可能です（ピル代・ミレーナ代は有料です）。